スペシャルオリンピックス2018愛知 記者発表 Vol.4

8月14日、スペシャルオリンピックス日本は、ミッドランドスクエア スカイホールそら(名古屋)において、「2018年第7回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・愛知(略称:スペシャルオリンピックス2018愛知)」大会記者発表を行いました。

本大会では、9月22日(土)から24日(祝)の3日間、愛知県内各所(名古屋市、豊田市、刈谷市、日進市、大治町)9会場で、競泳、陸上競技、バドミントンなど13競技が行われます。また本大会は、来年アブダビ(アラブ首長国連邦)で開催されるスペシャルオリンピックス夏季世界大会(4年毎に開催)の国内選考会も兼ねています。


まず、大会会長を務める有森裕子スペシャルオリンピックス日本理事長が登壇しました。
「2020年を控え、障害者スポーツについても情報は増えていますが、知的障害のある人のスポーツについてはまだまだ知られていないのが現状です。本大会、そして来年行われる世界大会は、多くの人にスペシャルオリンピックスを知っていただける機会だと思っています」と、大会の意義について触れました。

また、その上で、「『超える歓び。』という大会スローガンはアスリートたちだけに向けた言葉ではありません。観客を含め、関係するすべての人たちにとって、生きる力に変えられるような大会にしたい」と決意を語りました。

続いて登壇した村橋泰志大会副会長は、多くの団体、協賛企業や自治体とともに、2年半にわたって準備をしてきたと経緯を述べるとともに、「1000名を越えるアスリートが日頃のトレーニングの成果を発揮するために全力で競うこと、選手のみならず全国の900人以上の役員、コーチ、審判や、ボランティアが交流と親睦を深める場でもある」と、その意義を強調しました。

次に、来賓として招かれた愛知県知事の大村秀章氏が登壇し、関係者への謝辞とともに、「大会本番まで全力で盛り上げていきたい」と力強いメッセージを送りました。また、「余談」としながら、「いずれ世界大会をこの愛知で開催したい。2026年にアジア大会の開催が決まっていて、それに合わせて会場も開発するので、その次の2027年がいいのではないか。ちょうどリニア新幹線も開業する」と、夢を膨らませていました。

記者発表では、目前に迫った大会を盛り上げる企画も用意されました。まずは、大会で使用される「ボランティアユニフォーム」のお披露目です。協賛企業・ユニクロのデザインによるパーカーやTシャツを身にまとい、モデル役の有森大会会長と、ドリームサポーターのみなさんがノリノリで登場。

森理世さんがプロのウォークで魅了すると、安藤美姫さんも負けじと決めポーズ。小塚崇彦さんがくるりと1回転ジャンプすると、室伏由佳さんはぐるぐると投擲の回転ポーズで決めてくれました。

次に、カウントダウンボードの披露が行われました。県内の高校生(名古屋市立工芸高等学校 建築システム科・グラフィックアーツ科・電子機械科のチーム)が、ゼロから作り上げたこのボードは、すでに県庁正面に置かれ、1日1日近づいてくる大会への気分を盛り上げてくれています。「この学校でしかできないことにチャレンジしました。木製のボディーに、プリントアウトした紙を貼り付ける作業が難しかった」と生徒代表がコメントしました。

ここで名古屋を中心に活躍するアイドルグループ「チームしゃちほこ」から、咲良菜緒さん、大黒柚姫さん、坂本遥奈さんの3人が、それぞれのカラー青、紫、緑の衣装で華麗に登場。元気よく応援メッセージを寄せてくれました。「100日前イベント」にも協力してくれたチームしゃちほこは、9月22日の開会式本番でも明るく楽しいパフォーマンスを披露してくれることになっています。

続いて、スペシャルオリンピックス日本ドリームサポーターと大会サポーターのみなさんからも応援メッセージをいただきました。

ワクワクが止まらないという森理世さんは、「熱い思いと愛情が重なってできる大会。アスリートのみなさんの思いを代弁できるように、パワーの源になれるように、全力で呼びかけたい。愛知はスポーツに特別なパワーを与える土地。どんな歓び、どんな奇跡が見られるか。より多くの人たちと一緒に目撃したい」と熱く語りました。

トークショーやイベントがあれば必ず大会のことを伝えているという安藤美姫さんは、「行く先々で微力ながらアピールしていきます。愛知はスポーツへのサポートが大きい県。アスリートの輝き、超える歓びを、ボランティアのみなさん、審判やスタッフ、観客のみなさんと一緒に感じられたらいいなと思います。ロゴデザインのモチーフになっている炎のように盛り上げていきたい」と述べました。

小塚崇彦さんは、「大会スローガンの『超える歓び。』は、アスリートとして真剣にがんばることで壁を超えるというのもありますが、みんなで社会的な壁を超えていく、実行にあたってはさまざまな大人の事情を超えていくことも必要(笑)。カウントダウンボードを作った高校生のみなさんも学校を超えた取り組みで歓びがあったと思います。大会が進めば進むほど、超える歓びが増えていく。みなさん現地に足を運んでください」と訴えかけました。

ドリームサポーターとして最後にマイクを持った室伏由佳さんは、「地元の愛知で、今回の9会場はどこも行ったことがある土地。応援する力によって、選手のみなさんは翼を得て躍進します。『超える歓び。』という言葉は、とても胸に響きます。一つの家族になって、もっとたくさんの人が参加して、広げる喜びにつながっていくよう、継続して感動を共有していきたい」と思いを語りました。

ここで、アスリートを代表して、バスケットボールとボウリングのプログラムに参加している松田雄大郎さん(スペシャルオリンピックス日本・愛知 アスリート)がメッセージを発表しました。中学生のときから15年以上も続けているという松田さんは、毎週コーチや仲間のアスリートと一緒に練習するのがとても楽しいそうです。

「練習の成果が発表できるナショナルゲームは、全国のアスリートと競い合うことができるので、とても楽しみにしています」と語る松田さん。目標はボウリングで200点以上をマークして、2大会連続の金メダルを獲得すること。「お父さんお母さんに海外旅行をプレゼントして喜んでもらいたいからです」という優しいコメントに会場が和みました。そして、「みなさんの応援が僕たちアスリートの力になります。たくさんの応援をよろしくお願いします」と結びました。

記者発表の終わりにあたり、鈴木盈宏大会実行委員長(スペシャルオリンピックス日本・愛知 理事長)が登壇しました。「オリンピック、パラリンピックと、スペシャルオリンピックス。『3つのオリンピック』をより多くの方に知っていただきたい。まだまだ知名度としては低いのが現状です」と、詰めかけたメディアに訴えかけました。それとともに、「一番の魅力は、アスリートの笑顔です。オリンピックの表彰式は金メダル、銀メダル、銅メダルだけですが、スペシャルオリンピックスでは、全員にメダル、リボンを授与し、全員を表彰します。どんな大会よりも素晴らしい笑顔。みなさんもきっと応援したくなる笑顔です。ぜひ会いに来ていただきたい」と、思いを述べました。

記者発表 概要

記者発表「2018年第7回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・愛知」
大会記者発表・説明会
大会名称2018年第7回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・愛知
(略称)スペシャルオリンピックス2018愛知
日程2018年8月14日(火)
時間受付:12:30 / 開始:13:00 / 終了:14:30(予定)
会場ミッドランドスクエア スカイホールそら(42F)
所在地:〒450-6205 愛知県名古屋市 中村区名駅4丁目7−1
登壇者・
ゲスト
・有森裕子 大会会長 (スペシャルオリンピックス日本 理事長)
・村橋泰志 大会副会長 (スペシャルオリンピックス日本・愛知 前理事長)
・鈴木盈宏 大会実行委員長 (スペシャルオリンピックス日本・愛知 理事長)
・大村 秀章(おおむら ひであき)様 (愛知県知事)
・森 理世 様 (スペシャルオリンピックス日本ドリームサポーター)
・小塚崇彦 様(スペシャルオリンピックス日本ドリームサポーター)
・室伏由佳 様(スペシャルオリンピックス日本ドリームサポーター)
・安藤美姫 様(スペシャルオリンピックス日本ドリームサポーター)
・松田雄大郎 様 (スペシャルオリンピックス日本・愛知 アスリート)
・ゲスト:チームしゃちほこ(咲良菜緒、大黒柚姫、坂本遥奈:3名)様
・ゲスト:名古屋市立工芸高等学校 建築システム科 グラフィックアーツ科 電子機械科の皆様
司会平野裕加里 様
主催公益財団法人スペシャルオリンピックス日本
主管公益社団法人スペシャルオリンピックス日本・愛知
運営主体2018年第7回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・愛知 実行委員会
目的「スペシャルオリンピックス2018愛知」大会開催前に関係者やメディアに今大会の詳細情報を伝え、大会本番への取材を促す場とする。

(有森裕子大会会長)
今回で第7回、回を重ねるごとにみなさんに馴染んでもらえるようにしていきたい。当たり前のものにしていきたい。知的障害がある方でも、できることがたくさんあることをスポーツを通して知っていただきたい。少しずつ理解は深まっていると思います。

(森理世さん)
ポジティブなオーラがあるところに人は集まると思います。スペシャルオリンピックスには、夢を追いかけている素晴らしさと、それを応援している人の素晴らしさがあるので、それを伝えたいです。

(安藤美姫さん)
フィギュアスケートも以前はマイナースポーツでした。国際大会でもテレビ放送がゼロということも。伊藤みどりさんの活躍から変わっていきましたが、まずはローカルからのスタートだったと思います。名古屋、愛知はお祭りをさせたら日本一だと思いますので、このナショナルゲームが全国に発信する大きな力になると思います。

(小塚宗彦さん)
今年は40度を記録する暑い名古屋ですので、スペシャルオリンピックスも熱く盛り上げたい。まずは大会を知っていただくこと。そうすれば、大会が終わるときには次の段階へと理解が進んでいるはずだと思います。

(室伏由佳さん)
愛知で育ってきて、愛知の人は自慢するのが好きなのを知っています。一のことを十くらいに言う文化だということも(笑)。この大会を自慢できる大会にして、10倍の声で伝えて欲しいです。歴史に残るくらい大成功させて、次のステップへとつなげたい。